日記

22/01/16

着飾るということには不思議な作用がある。ステージ上のメイクをしたバンドマンは、普段とはまるで違う、「別人」がそこにいるのを覚える。人が衣装を着るのではい、衣装が人を着るのだ。その人の精神状態が容姿に出るのではなく、むしろある容姿のために、…

22/01/11

行為の危機、それは説明不可能な世界の現前から生じる。元来、人は行動に対して二つのイメージを抱くものだと思われる。一つはシチュエーション(状況) → アクション(行動の発生) → シチュエーション(別の状況の出現)で、もう一つはアクション(行動) → シチュ…

22/01/06

不思議だ。寝たい時に眠れず、寝てならぬ時に眠りが訪れる。いつからか、そんな毎日が繰り返されるようになった。自律神経が狂っているというやつなのだろう。 不眠に悩まされることは、これまでにも何度かあった。しかし、かつての私にとって、不眠は一つの…

22/01/01

初日の出を見た。思えば生まれて初めてかもしれない。日の出自体、偶然見かけることはあれど、ほとんど拝むこともなく生きてきた。綺麗だった。徐々に、ゆっくりと、黄金の輝きがあたりを焼き尽くしていく。しかし、気がつけばそれも終わっていた。地平線と…

21/12/21

十月末から書いていた小説をやっと書き終えた。合計約六万字であるが、正直、こんなに苦労するとは思わなかった。明日から一日一章ずつ投稿して、年内には全編読めるようにするつもりである。 書いたものについて、公開する前から強いて言いたいことがあると…

21/12/09

最近、小説を書いている。二部構成を予定していて、そこにエピローグも加えようと思っている(場合によっては、このエピローグが短いながらに第三部となるかもしれない)。先日、第一部を書き終わり、今は第二部の途中を書いている。タイトルは『表現と結晶』…

21/11/21

全てが遅い。あまりにも遅すぎる。それはヴィスコンティの『山猫』を貫くテーマである。時代が変わり、新勢力が台頭する。革命戦争が勃発し、旧勢力は没落する運命にある……。バート・ランカスターが演じる主人公は古い世代に属し、彼は貴族の大公である。に…

21/11/15

疲労とは何か。それは選択することの苦しみである。可能性の実現。それは選択の排除によって行われる。そして時には、一つの選択をした後になってやっと別の選択肢があったことに気がつくことがある。「あれがあったならば、これもあったのではないか」「何…

21/10/23

現代の恐ろしい所、それはあらゆるものが公的になりつつあるということだ。個人の私生活さえ、今や他人の眼を気にして演技するべき舞台となっている。最早私達を見張るのはお天道様ではなく、他ならぬ私達自身である。そこにいない他者の眼差しを気にして自…